豊かさと不平等

  • 2011.06.12 Sunday
  • 09:38
 「「着物って、ガチガチにルールがあってつまらない・・・」
 着物にせよ、なんにせよ、「伝統」なるものの世界の作為性というのは、『創られた伝統」以来、よく指摘されてきた。

 だから昔には、現在とは異なる多様な、そして豊かな世界があったのだ。近代化or大衆化or消費社会化(そして利益追求第一主義)がそれを一様なものにしてしまったのだという批判もよく行なわれる。

 これらの批判については、まったく賛同するのだが、どこかしか違和感もある。

 違和感の正体は、その多様で豊かな文化なるものが育っていた基盤には、武士、町人、農民をはじめとした身分秩序や、現在よりもひどかった不平等の問題があることだ。
 
 見事な手工芸品にしても、平等な社会では維持できない。お抱えの人間を雇うことができる階層と、そのような仕事に従事せざるを得ない人々がいて、初めて、素晴らしいものは普及する。

 これはなんともジレンマだ。。。
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