批判・監視・民主制

  • 2014.02.19 Wednesday
  • 23:28
先週末からの大雪災害がいまだに予断を許さない状況であるが、オリンピック鑑賞やてんぷら飲食で後手後手にまわった安倍首相をはじめとする現政権への批判が噴出した。

そうした批判に対して妙な反批判が政権内部からも出ているし、首相が高級てんぷらを食べて何が悪いという頓珍漢なものもある。

またこうした政治家の落ち度について、批判ばかりするのではなく、建設的な議論をという声も根強い。

しかし民主制でのメディアや民衆の役割とは何だろうか。

まずは批判こそが主要なものであり、それによって政治の堕落・腐敗が防止されるはずだ。

いついかなる社会でも問題は山積みであり、それに対して、政府がどれだけ頑張って対応しようとしても、とりこぼれは不可避だ。だからいついかなる場合でも、政府は批判から逃れることはできないし、批判があることで改善の余地がどこにあるのかが明白になる。

批判ばかりされるのは辛いことかもしれない。しかしそれを辛いと思う人物はそもそも民主制の下での政治に向いていない。

批判をいかにかわすかを手練手管で行なおうとする政治家に対して、常に監視の目を張り巡らし、否をつきつけ続けることこそ民主制下において最も重要な事柄だ。

その点で、これだけ情報技術が発達したのであるから、在任中の政治家の仕事中は常にwebカメラで監視できるようにしてはどうだろうか。ベンサムの提案のように、官邸や議会をパノプティコン型にして公衆が監視するのも手だが、現代はもっと手軽に、それこそ安価に政治家などを監視できる。これを活用しない手はない。



 
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